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臨床実習B(補綴系臨床実習 咬合回復科)

NO 70
科目名 臨床実習B(補綴系臨床実習 咬合回復科)
対象 歯学部 歯学科 11セメスター
担当教員 佐々木 啓一、小川 徹、天雲 太一、白石 成、日原 大貴、神田 佳明、宮下 牧子、岩津 実里、庄原 健太、山口 洋史(歯学研究科、東北大学病院)
受講人数 52人
授業内容 歯学部教育の大きな特徴として、臨床の場で診断力・臨床技能の修得を図る臨床実習(5年次11月~6年次10月)が挙げられるが、本年3月から8月まで学生の感染予防のため病院での実習を中止した。この間、臨床力修得・向上のため、実際の症例記録から病態診断・治療計画の立案・具体的治療術式の確認を行う少人数でのクリニカルベースドラーニングを実施した。
授業形態 6年次学生を4人ずつの小グループ化し、1週間の実習期間内に学生個々に2症例ずつ実際の患者記録をオンラインで提供し、それぞれの患者の病態の把握、診断、一口腔単位での治療計画立案、治療方法の検討を行わせ、予め指定した様式に記述させた。症例は学生ごとに異なる。学生には担当チューター1名を配置し、学生は在宅から適宜チューターとMeetやメールにて連絡を取り合い、指導を受けた。学生が立案した一連の診断・治療計画は、水曜午前および金曜午後に小グループ(4名)と教員がMeet上に会し、1症例ずつ発表・質疑応答を行った。
使用LMS 使用LMS:Google Meet,東北大学グループウェア
評価方法 各グループに対して教員1名を評価者とし、予め定められた評価項目と点数が記入された評価シートを用い、症例ごとに採点することで評価を行った。
工夫した点
・臨床系分野の症例検討会を学生向けにアレンジし、症例、発表会形式ともに臨床に則した実践的内容とした。
・症例内容や難易度を考慮して、学生に割り当てたことや、グループ内の別の学生の発表を聞くことで、臨床で重要な症例を網羅的にバランスよく学べるようにした。
・教員との症例検討によるフィードバックにより、卒業時に求められる基礎知識のフィードバックのみならず、臨床で特に重要となるポイントや臨床手技のコツ、私どもの専門である補綴治療の実際の流れを掴めるようにした。
反省すべき点
・教員(チューター・評価者)と学生間での直接的な指導は密にできたが、学生間での意見交換はあまりなかった。発表の場を学生主体として設ける工夫が必要であった。
・臨床手技に関する指導が難しかった。バーチャル空間でのハプティックデバイスを用いる指導方法の必要性を感じた。
その他気が付いたこと
・治療計画の立案を行うために、根拠となる参考資料の提示を促すことにより、文献検索の訓練や学習に対する自主性が培われた。
・何よりも学生が集中して、また楽しみながら学習に取り組んでいる姿、教員からの質問、アドバイスに真摯に向き合っている姿は印象的であった。

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