科目名 | 電磁気学基礎演習(4クラスで実施) |
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対象 | 工学部 電気情報物理工学科 3セメスター |
担当教員 | 津田理,長﨑陽,金子俊郎,髙島圭介,西山大樹,松田信幸,川股隆行(工学研究科) |
受講人数 | 66人、69人、60人、69人(4クラスのそれぞれの受講人数) |
授業内容 | 電磁気学基礎論の講義内容にそって、基礎的問題から応用的具体例についての練習問題を扱い、実際に各学生に毎時間解かせる。これにより、講義内容の理解を確実にし、深めるとともに応用力の養成を図る。 |
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授業形態 | (各クラス毎に方式が異なるため各々の方式を記載) |
使用LMS | Google Classroom l リアルタイム方式 講義開始時:Classroomに演習問題を掲載し、Google Meetを使ってリアルタイムに問題を解くにあたって必要な知識の解説を行った。 演習時間の間:Meetを使って学生からの質問に対応した. 講義終了30分前:スライドを用いてリアルタイムに解答例の解説を行い、解説を聞き自己添削した解答用紙をClassroomから提出してもらった。 講義時間終了後:演習問題の解答例はClassroomに掲載した。 l オンデマンド方式。リアルタイムで質問受付 動画資料3種4本程度、資料pdf、解答例pdfをアップロード。学生はそれらをダウンロードして課題を期限内に提出する。 動画資料としては以下の三つを準備。 1.電磁気学基礎論の講義内容のダイジェストと、問題を解く際に必要な観点を紹介するpptの解説動画(10~15分)。 2.演習課題3種 A.練習課題(2問程度を動画で紹介(各8~15分)) B.採点課題(1問程度(想定解答時間 手書き:20分、word:40分)) C.任意課題(1問程度(想定解答時間 手書き:15分、word:30分)) 採点課題と任意課題は、宿題も含めた量なので提出期限を3日後とした。 3.採点課題と解説動画の説明をつなぐヒント動画(約5分)。 l オンデマンド方式 講義資料(重要事項をまとめたPDFファイル)と講義動画(パワーポイント)をClassroomに掲載。動画は、各回の重要事項の説明と、演習問題とその解答、課題で構成。 l オンデマンド方式。リアルタイムで質問受付 演習問題を毎週アップロードし、レポートをGoogle Classroomで提出させる。次の週を提出期限にする。 質問を、授業の時間にGoogle Meetで受け付ける。Google Classroomのストリームで受け付ける。限定公開コメントで受け付ける。 |
評価方法 | 毎週の出席と、レポート課題を課して、その点数で評価 |
工夫した点 | ・問題が解けていないにも関わらず学生からの質問が少なかったため、対面では行っていなかった問題の解説を講義開始時に行った。
・ipadproのペンシル機能を利用して、パワーポイントのスライドに手書きで適宜追加情報を書き込みながら解説を行った。
・質問をしやすくするため、また、待ち行列を回避するために、TA分を含め3つの質問場所(Meetアドレス)を用意した
・解説や練習動画では、繰返し見ることが容易になるよう、言葉を短くまとめ、それぞれの動画ファイルを分割し、必要なものが必要な時に見れるよう工夫した。
・オンデマンド式では、説明で情報が欠けても、学生からの質問フィードバックはほぼないので過不足ない説明に注力した。
・教科書のページ、式番号を解説動画の中で示し、教科書の文字を可視化する絵をppt動画で示した。
・簡単な数値解なども示し、電磁気の難解な言葉が意図するイメージを伝えられるよう動画を準備した。
・解説動画の途中で、採点課題に至る前の途中ステップを理解するための練習課題を設定した。オンライン化での電子ファイル作成慣れに資するよう、wordで数式エディタの使用法から答案作成方法を動画で紹介している.また練習課題では答えまで誘導し、講義内容と解答作成の要点の接続を意識した。
・課題では、教科書の章末問題なども出題(答えだけがわかる)し、答えに至る観点と電磁気で重要なベクトル解析で答えを導くことに注力できるようにした。提出期限後に解答例のpdfを公開し、採点結果を理解できるようにした。
・質問は、授業時間中のリアルタイムとチャットで受け付けた。
・例年付与している出席点は、今回はレポート課題の提出をもって付与することとした。課題には各回の演習問題の知識が必要となるよう工夫した。
・例年、一部の課題に関連した実験を見せていたが、今年は実験をあらかじめ動画撮影し、講義動画に埋め込んだ。
・レポートは、間違っている点に対して、ほぼ全てその理由をコメントして、返却した。間違いが多い点に対しては、コメントをテキストファイルに保存して、コピー&ペーストした。
・間違いが多い問題に対しては、解説を加えて、模範解答をアップロードした。
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反省すべき点 | ・解説中にチャットを見られず質問対応が難しかったが、TAに協力してもらうなどして、解説時にも質問対応を行うべきであった。
・オンデマンド式だからではないが、後半になると似たような正解と誤答が目立つようになり、一部で学習効果が伸び悩んだ。基礎演習ではトピックが幅広いためベースとなる数学も異なる。トピックの切り替わりで、数学的な内容を復習するような練習課題を設定し、自力で解くモチベーションを維持する工夫が必要だった。
・授業時間をリアルタイムの質問時間としたが、試行期間でも数名で、それ以降一度もリアルタイムでの質問は無かった。顔を出すことに強い抵抗感があるように感じた。
・リアルタイムと異なり、学生の反応からヒントで難易度を調整することができないため、特に講義期間の前半で、容易すぎる課題ができてしまい、学習効果を下げてしまったように感じた。
・全体的に、短くまとめるよう工夫したが、毎回の動画編集が追い付かず一部冗長であり、また、間違いが見つかるなど不備が多くなってしまった。
・レポートを採点する方法を決定するのに手間取り、すぐに採点して返却することができなかった。
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その他気が付いたこと | ・演習時間の間Meetを使って質問を受け付けたが、例年の対面授業に比べて質問が非常に少なくなった。
・動画資料の出来により、チャット質問の数が明確に増減し、フィードバックになっていることが感じ取れた。
・演習解説動画と練習課題を合計30分未満と短時間にまとめることで、課題を解くためのエッセンスをよく確認してもらえたと思われ、例年と比べ演習の出来は大変よかった。また、答案に工夫を感じる学生も多かった。
・オンデマンド資料を準備する過程で、電磁気学基礎演習の内容を客観的に眺めることが出来、課題設定や説明方法などで発見も多く、演習内容の質の向上につながったと思う。
・学生からのリクエストにより、途中からyoutube動画も併せてアップロードした。音声入りのパワーポイントだと、好きなところに戻って聞き直す等の操作が難しいとのこと。
・質問は、実際の授業のときよりも、少ない気がした。
・Google Classroomの成績一覧では学籍番号が表示されないため、大学の成績システムに入力するに手間がかかった。
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