オンライン授業グッドプラクティス

日本経済

NO 2
科目名 日本経済
対象 経済学部 5・7セメスター
担当教員 川端望(経済学研究科経済経営学専攻)
受講人数 203人
シラバス→
授業内容 4単位授業。週2回×15週。
現代日本社会を生きるための,また社会各分野で専門的知識に基づき日本経済のありかたを論じるリーダーとなるための基本的教養としての日本経済論を学ぶ。
授業形態 オンデマンド型オンライン授業。学生は正規の講義日から3暦日以内にGoogle Classroomにアクセスし,そこからリンクされているYouTube上の動画を視聴(=受講)する。YouTube動画の概要欄からリンクされている受講確認アンケート(Google Formで作成)に毎回回答する。アンケートは実名制で,受講を自己申告し,クイズに回答する。また2回に1回は自由記述で質問・意見を記入して教員・TAより回答を得ることもができる。
使用LMS Google Classroom
評価方法 平常点:30点。受講確認アンケートで受講確認を自己申告し,クイズに正解すると1点。
期末レポート:70点。締め切り2週間前に3つの課題を提示し,1問を選択して1500-3000字(超過自由)で作成。
加点:受講確認アンケートにおいて質問・意見を記入し,教員・TAから回答を得て,得た後に確認や再質問のメールを送ると,100点満点の枠外で2点が加点される。ただし加点は計16点が上限。
工夫した点
・工夫する余裕がなかったので,対面授業を丁寧に行った場合の対応をそのままオンデマンド型オンラインにすることにつとめた。
・詳しい資料(パワーポイントスライド)を事前配布した上で,動画配信した。ただし,スライドにはあちこち空白があり,それは授業で埋めた。これにより,学生の手元資料を豊富にすると同時に動画を視聴する誘因を与えた。
・スライド資料をパワーポイントとPDFの両方で配布し,学生のPC環境に配慮した。
・顔出しつきスライドショー動画と,音声のみ動画の2種類を毎回配信することで,ネット接続環境の良好でない学生に配慮した。
・Classroomを単元ごとに分けてスライド資料や動画を整理する,YouTubeに動画名をつけ,概要欄にはスライドとの対応関係を明示する,動画の冒頭には文字でタイトルを入れるなどして,動画ファイルの使い勝手を良くした。
・受講確認アンケートで寄せられた質問(1週に40通程度)に個別メールで丁寧に回答するとともに,学習の参考になる質問・回答は匿名化した上で単元ごとにGoogle Spreadsheetに整理してClassroomで共有し,復習を促進した。
・レポートの形式要件(適切な参照注を付けるなど)を厳しくし,APA法の注記マニュアルを配信するなどして学生のリテラシー向上に努めた。
・講義内容に関連する教員自身ブログへのリンクをClassroomから貼った。
・パソコンの高さを工夫して,動画が学生を見下ろす視線にならないようにした。
反省すべき点
・アンケートの自由記述欄に質問・意見を書き込んでくる先進層の学生とは濃密な双方向の学問的コミュニケーションができたが,質問・意見を書き込んでこないような学生層に刺激を与える方法を見つけられなかった。
・通常の授業でのコミュニケーションを損なわないように,個々のパーツを丁寧にオンライン化し,説明を透明度高く,丁寧に行うことはできた。しかし,オンラインならではの方法を開発する余裕がなかった。
・オンラインでの学力確認の困難。オンラインリアルタイム筆答試験を混乱なく行える確証がなかったために期末レポートとしたが,課題探求型で正解のないレポートでは,上位の学生を高く評価することはできても,下位の学生について厳正な採点をすることが難しかった。
その他気が付いたこと
・Google Meetを使ってオンラインオフィスアワーを毎週行ったが,アクセスして来た学生は10人未満であった。


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