科目名 | 化学・バイオ工学実験A/テーマK「化学数値計算」 |
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対象 | 工学部 化学・バイオ工学科 5セメスター |
担当教員 | 化学・バイオ工学科実験A担当教員/平賀佑也(工学研究科) |
受講人数 | 114人 |
授業内容 | Excelに備え付けられているVBA(Visual Basic for Applications)を使用し,化学工学分野での基礎的単位操作(相平衡)を対象に数値計算方法について学ぶ。 |
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授業形態 | 授業は3日間。冒頭10分程度をGoogle Meetを使用したリアルタイム講義とし、その後、あらかじめ収録した動画の視聴(10分~20分)と動画中に出される課題に取り組んでもらった。課題は穴埋め形式のプログラミングであり、1・2日目は前後半の2題、3日目は1題を出題した。一定時間を1人で取り組む時間として設定し、その後グループで相談する時間を設けた。グループは114人を19にわけた(1グループ当たり6人) 。 なお、リアルタイム講義・動画の両者で使用したスライドはPDF化して参考資料として公開した。 |
使用LMS | Google Classroom |
評価方法 | 1~3日目で出した当日課題(計5題)と、レポート用の課題(計5題)をまとめる形でレポートを提出させ評価の対象とした。当日課題に不備がある場合は再提出を課し(このことは学生にも予告した)、レポート課題は当日課題の発展ではあるが、当日課題が理解できていれば最低でも6~7割程度は解答に到達できるレベルとした。いくつかの課題は、創意工夫を問うものである。なお、レポートの期日は3日目終了から1週間とした。 |
工夫した点 | ・とにかく見やすく、わかりやすいスライド・動画作りに徹した
・事前にGoogle formを利用してPC環境の調査(Officeのversionなど)を行った。
・冒頭10分のリアルタイム講義にて、前日多く寄せられたエラーの解説を行うとともに、重要事項(レポートの作成方法)の説明を行った。また、これにより「動画視聴」のみで終わるようなものではなく、「実際に手を動かすこと」や、「オンライン上であってもリアルタイムでコミュニケーションを取る意識がある授業であること」を意識させたつもりである。
・グループ作成に当たり、構成人数を熟慮した。
多すぎると会話に参加しない者が確実に増える。少なすぎると答えに辿り着かない可能性がある上、グループ数が増えてTA/教員の負担も大きくなる。絶妙なバランスとして19グループ(教員:7、TA学生a:6、TA学生b:6のグループを担当)で、1グループあたり6名を設定した。 ・リアルタイムの講義で使用した全体のMeetは常時開いておいた上で、各グループで相談する際は「課題が解き終わり、グループの全員の解答が一致するか、グループ内で解決できない問題が生じたときに、全体のMeetに声をかけて下さい。担当の教員あるいはTAがルームに向かいます」と指示した。なお実際は、1日目は適宜巡回するだけの形であり、それでは指導の効率が悪かったため、この指示は2日目と3日目に出したものである。
・グループ全員が解答に辿り着いているかどうか確認する方法としてコメント欄を活用した。まずグループの解答が一致したかを簡単に確認した上で、グループの6名に対して「どの行でも良いので、計算結果をコメントして下さい」と指示した。最大でも6行分の結果を自身の持つ解答と比較し、当該グループが課題をクリアしたことを確認した。
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反省すべき点 | ・本来であれば、化学・バイオ工学実験Aは、グループ間で協力し合って実験を行い課題に取り組むものであるため、学生同士の関係性が構築されてゆく期間でもある。しかしながら、本年度は例年どおりに実験ができず、このテーマ以前のすべての実験テーマでグループワークは一切無かった(むしろ、例年であればこの「化学数値計算」が、逆に個人で取り組むテーマであった)。したがって学生間の関係も希薄であったために、「相談して下さい」と言われても、グループによってはうまく相談ができないグループもあったようだった。そうしたグループをいち早く察知し、うまくグループワークを促せれば良かったと考えている。 |
その他気が付いたこと | ・研究室内のミーティング、つまり研究室配属された学生であればまだ抵抗は少ないかもしれないが、学部学生が声を出してオンライン上で会話することに抵抗があると思われる。おそらくやりやすいであろう「コメント」でコミュニケーションを取ることを念頭に置くことが必要だと感じた。 |