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東洋・日本美術史概論(日本絵画史)

NO 42
科目名 東洋・日本美術史概論(日本絵画史)
対象 文学部 3セメスター
担当教員 杉本欣久(文学研究科)
受講人数 138人
シラバス→
授業内容 奈良から室町時代までの絵画作品を紹介し、その表現の根拠となっている思想、哲学、宗教、文学、科学などの文化的背景を解きほぐして解説する。
授業形態 Google Meetを使ってリアルタイムで講義を行った。さらに毎回の講義を録画し、期間限定(2週間程度)でYouTubeに掲載した。
使用LMS Google Classroom
評価方法 授業内容に関するレポートで評価した。最終講義日の日付が変わるまでにpdf形式の書類をメールで送付し、受領確認をメールの返信で行った。
工夫した点
・私の担当科目であると一目でわかり、また受講生の気持ちが切り替わるよう、1分弱のオープニング動画を作成し、授業開始時に流した。
・講義の内容上、映写した画像の説明にほとんどの時間を費やす。オンライン授業は受講生と画面の距離が近くなるため、スクリーンに投影する以上に画像の精度をあげる必要が生じた。よってすべての画像を見直し、比率を16:9に統一するとともに、改めてのスキャンやPhotoshopでの加工を行った。
・多くの学生が視聴できるよう、講義の録画をYouTubeにアップした。classroomに登録していない学生でも視聴が可能であり、「公開」・「限定公開」(動画URLから視聴可)・「非公開」(メール設定で視聴可)の3段階設定ができる。本講は主に2年生を対象とし、3年生以上は以前に受講済みである。けれども、その他科目でも本講と関連する内容は少なくなく、改めて復習として動画を視聴すれば、関連科目についてもスムーズな理解が期待できる。また、茶道部の学生が他学部部員に動画を紹介し、文系の基礎知識を獲得するうえで有益であったとの感想をもらった。YouTubeを視聴できるテレビもあり、なかに家族と一緒に視聴しているという学生もいた。保護者にとってみれば、教員の顔が見えるのは安心材料でもあり、弟や妹がいれば、大学の授業とはどのようなものか、進学を考えるうえでの参考となろう。
反省すべき点
・受講生がオンラインに慣れていないのを考慮し、当初は75分の配信としたが、半分ほど終わった時点でフルタイム90分との要望が出されたため、対応した。内容によって異なるだろうが、オンラインによる講義はどれくらいの時間が適切であるのか、何度目かごとにアンケートをとれば良かった。
その他気が付いたこと
・授業を録画してアップするにもかかわらず、リアルタイムで受講する学生は総数138人に対して常に100〜120人ほどあった。すべての授業を自由な時間に受講できるオンデマンドとするより、一定数の授業はリアルタイムとする方が学生にとっても生活のペースが作りやすいのではないか。まったくの自由というのは、むしろ高い自己管理能力が要求されるだろう。

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